生命の成長
季節は巡る。月曜日から暦は「小満(しょうまん)」、あらゆる生命が満ちる頃だという。作物や虫、生き物が成長する。麦が穂を実らせる時期から来ているようだが、夏野菜たちの成長も著しい。我が家の農園でも、枝豆に続いて、オクラが実をつけ始めた。まだ細くて、とても小さいから、これからが楽しみだ。
小満とは、大きくなり過ぎないことでもある。そういえば、暦に大満という季節は無い。梅雨に入る前、まだ成長の途中にあるから小満というようだ。満月を境に月が欠け始めるのと同じで、最大に満ちること、つまり、ピークに達するとは、すなわち衰退の始まりであるから、戒めとして、大満という言葉が暦にはないという説があるようだ。僕の人生、成長もとっくにピークに達しているように思う。この歳で畑を耕して、野菜を育てようというのは、自身の大満との闘いなのか。
皮肉なことに、このところ親族の弔事が続いている。享年はまったく異なるが、二人とも人生を全うしたようにも思える。対照的に、親を弔う甥たちの成長にも目がいく。うちの下の息子はちょうど海外一人旅に出ているところだった。みんな大人になったな。あらゆる生命がいま成長しているのだ。
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