コロナ後の復活
氏神様、近所の天神様の祭礼です。神輿か出る祭礼はコロナ以来4年振りです。遡ること4週間前、準備のため、自治会の集会が行われました。前回は少し遅刻して入りずらかったので、今回は時間どおりに自治開館に着くと、すでに席はほぼ埋まっていました。皆さんはいつから集まっているのだろうか。目の前には、祭礼担当の幹事の皆さんが居並んでいらっしゃいます。この天神様を中心とした地域のお祭りは、近隣のいくつかの自治会ごとに神輿が出る。うちの自治会では、ぼくが子どもの頃から、子供用の神輿と太鼓の山車を出す。これを仕切るのが自治会幹事の仕事だ。早速配布資料にしたがって、当日のスケジュールや、事前準備の担当分担、予算などの説明が始まりました。なにせ4年振りの祭礼なので、事前準備も当日の段取りも、きわめて心許ない。記憶をたどりながら会は進んでいく。一言でいうと、わかりにくい。こういうことかな、たぶんそうだろう、と想像力を働かせてながら説明を聞く。一瞬、気の短い性格が出始めるが、すぐに冷静に戻す。そうです、これは会社でも、ビジネスでもありません。自治会という助け合いの場であり、しかも、話題はお祭りです。何とかなるよね、がんばりましょうね、上手くいかないこともあるよね、で良いのです。ジジ会、いや自治会の大先輩たち、よろしくお願いします。
当日、なんとか天気は持ち直しました
前日の大雨から、曇天ではありますが、雨は止みました。気温はようやく秋らしく涼やかです。9時に自治会館に集合です。会長さん以下、主要メンバーは前日から設営をやってくれているので、すでに準備万端です。さすが、やるときにはやります、心配無用でしたね、経験の違いですね。
では、自治会の半纏に袖を通し、いよいよ祭礼の始まりです。まずは、宮司さんをお迎えします。宮司さんが各自治会を回り、祈祷していただけます。終了後、いよいよ天神様の境内へ移動です。うちの自治会は、子ども神輿と子ども用の太鼓山車の二つ。境内にはすでに神輿が集まり始めています。自治会ごとに神輿があり、大きな自治会の神輿は大人用、とても立派な神輿たちが鎮座しています。そうです、祭りの主役たちです。おもに商店街の店主さん達で構成される自治会は人数、神輿の立派さは群を抜いています。祭りの力関係は明白です。子どもの頃はわかりませんでしたが、いまはよくわかります。でもいいのです、これもこの祭りの伝統のひとつなのです。
それぞれの神輿に宮司さんが御魂を入れてくださいます。神事ですので、中を見ることは許されません。あたまを下げて静かに見守ります。
いよいよ出発です。しかし、子どもたちがいません。もちろん子ども神輿には子どもが必要です。実は、この久しぶりの祭りでもっとも心配されていたことが、子どもが集まるのか、ということです。そうです、少子化の影響は祭りも変えてしまうのです。ぼくが子どものころはたくさん集まっていました。近所の子どもたちですから、いつもの子どもたちです。お弁当も出るし、最後にお菓子ももらえます。楽しかったな。うちの子どもたちが参加していたのは、12、13年前、当時もまあまあ集まっていたと思うのですが。
神輿と山車、出発
結局、うちの自治会に集まってくれた子どもは、15、16人くらいかな。出来れば30人、とかいっていたので、半分です。でも、嬉しかったですね。みんな楽しそうです。しかし、問題は、子ども達のうち、神輿が担げる小学校中学年以上の子たちは5人だけ。残りのちっちゃい子たちは山車を引っ張り、太鼓をたたきます。うちの神輿は子ども用とはいえ、小学生高学年の子たち、10人くらい必要な大きな、重さです。つまり、残りは大人たち、ジジイたちが担ぎます。。
ぼくはジジイたちの中では若手です。56歳で若手なのです。つまり、力仕事は若手の役割なので、神輿係として、覚悟したのですが、ジジイの先輩たちが率先して子ども神輿を支えているではありませんか。60代、いや、主力のジジイは70代ですが、みんなたいしたものです。わたしは一緒に練り歩いているだけ。
無事に帰還
とにかく、ジジイたちは元気ですね、感心します。神輿や山車だけでなく、祭壇や、テント、しめ縄、提灯、テーブル、椅子等々、片付けのほうがむしろ大変です。みんなよく動きます。ご苦労様です。オバさんたちも活躍しています。半纏や、お弁当やお酒の準備、片付け。皆さん、明日も疲れが残っているに違いありません。反省会という名の打ち上げにも参加して、早めに失礼しましたが、宴はまだ続いていました。祭りは子どもたちのもの、来年はどうやって今年よりも子どもたちを集めようか、が最大の話題でしたが、祭りは年寄りたちのものでもありました。ぼくも元気なジジイになれるだろうか。
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