4年ぶりの花火
待ちわびた花火大会が帰ってきた。人生で経験するとは思ってもいなかったパンデミックがついに終わった。花火大会も日常の一つだった。今年で38回目、1982年から続く地元の花火大会。先週まで長い夏が続いていたが、お彼岸になって急に秋が訪れた。いつの頃からか、夏が過ぎてから行われるようになった。なんでも、警備の都合だと以前聞いたことがあり、なんともつまらない話だと思ったが、秋は秋で良いところがある。会場である河原まで歩いて30分ほどだが、涼しいので歩きやすいし、着いてからも快適だ。まだ秋の入り口だからか、浴衣姿の若い女性達も多い。
1982年に始まったらしいが、
中学生の時のことで、家族と見物に行った記憶がない。一人留守番をして、窓から花火を眺めた記憶がある。当時は高い建物か少なかったから、家からでも花火の大輪とまではいかないが、半分くらいは拝めたのだ。今はまったく見えない。1986年、高校を卒業していたが、大学浪人をしていた。この年の花火は夏だったと思う。8月かな。今のような猛暑ではなかったが、蒸し暑い夏で、浴衣姿の彼女と初めて花火を見にいったんだ。可愛かったな。
これから秋が深まり、
山が色づき、空気が澄んで、冬が訪れる。季節が移り変わり、また歳を取る。あのときの彼女は今はぼくの妻だ。二人ともずいぶん歳を取ったが、今年も並んで花火を見上げている。来年もまた二人で花火を見上げることができたらな。
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