帰ってきたスカイライナー

美松堂時計店

地元の時計専門店です。昭和49年創業の老舗、一級時計修理技能士による機械時計のオーバーホールを請け負っていただける専門店が地元にありました。隣駅のため、すぐに気づかずにいたのですが、良い店がありました。訪ねてみると、店構えは比較的新しい。建て替えたのだろう。修理を受け付けていると、自動ドアに紙が貼られていたので、安心して中に入ると、すぐに70歳代くらいの上品な女性が出迎えてくれました。奥には、大きな拡大鏡を備えた作業台があり、同じく70歳代くらいの白髪の男性、おそらく、店主であり、修理職人がいらっしゃる。早速、おじいちゃんの腕時計を取り出し、見てもらいました。長く使えるように、オーバーホールをしてほしいと伝えると、すぐに裏蓋を開けて機械部分を確認すると、とても綺麗な状態だといってくれました。オーバーホールのお値段は一万円とのこと。事前にネットで相場を検索していましたので、このお値段には驚きました。もちろん、即、お願いすることにしました。

実はここまでが二週間前の話です。

オーバーホール完了

受け取り日は二週間後の今日。果たして、予定どおり完了しているだろうか。終わり次第、確認の電話連絡をしていただけるとのことだったが遠慮した。平日昼間は仕事で電話を取れないし、週末以外に来店もできないので不要だった。万一、予定どおり完了していなければ、さすがに連絡があっただろう。まだ長い夏が終わり切らないが、一駅なので、今度も歩いて行くことにした。

SEIKOスカイライナー、帰って来ました。もう一度、裏蓋を外した状態、機械部分を見せてもらいましたが、磨きこまれた各パーツが輝いていて、芸術的な美しさとも表現できそうです。さらに、機械部分のオーバーホールだけでなく、ガラス面の研磨も施されていて、細かいキズが無くなっているし、表面の黄ばみが消えていました。デザインはクラシカルですが、どう見ても、新品と見紛うほどの仕上がりです。時計職人の技術というのは、本当に素晴らしいですね。見事です。これで、一生もの、大事に使います。現役復帰です。ぼくと同い年、ラストキャリアを共に闘おう。